長野市民新聞
2020.11.14
コラム#159
【待望のワクチンと体力の引き上げ】
ワクチン接種は、無毒化あるいは不活性した病原体を体内に入れ、その疾患に対する免疫をあらかじめ備えておくこと。収まらない新型コロナ、効果と安全を兼ねそろえたものが一日も早く供給されることが待ち望まれます。
そのような中、対峙するのは新型コロナだけではありません。自然界には細菌やウイルスが無数に存在し、常に何かしらの侵入リスクにさらされています。病原体の勢力が局部や体全体の免疫能を超えてしまうと発症してしまいますので、できるだけ体調を維持、より引き上げておく必要があるのです。
日常では食事や睡眠、心と体が喜ぶような何か楽しみを見つけることを意識しながらマイペースに過ごすのがいいですね。ですがなかなか難しいところ。体重が増えてしまうこともあります(^^;)
そこでその部分をフォローするのが、体を温める、気力を引き上げる(体を活発にする)、乾燥を防ぐことの3つ。血流の促進や新陳代謝の向上だけでなく免疫活性にもつながりますので、これらに少しでも取り組みたいところです。
漢方では、それぞれ薬用人参、マメ科の黄耆(おうぎ)、ユリ科の麦門冬(ばくもんどう)が代表的で、特に黄耆は、抵抗力を高めながら炎症も鎮めてくれるので、呼吸器疾患や粘膜が弱い方には欠かせない生薬です。ストレスを和らげる働きもあり、また血圧の気になる方にも安心して使えます。
黄耆が含まれている漢方薬には、十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)、帰脾湯(きひとう)、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などがありますが、症状に合わせて何か一つでも飲んでいくと体と心の安全・安心につながります☆