乾燥症候群、何を使う

長野市民新聞
2020.11.28

コラム#160
【乾燥症候群、何を使う】

冬場の乾燥、室内は暖房でますます乾き、口や目、肌などに乾燥症候群(ドライシンドローム)が起きやすくなってきます。

粘膜の潤いは、病原体の侵入や増殖を防ぐ働きがありますが、乾いた状態が続くと抵抗力が低下して、カゼを引きやすくなったり、感染症に罹りやすくなったりします。目が乾けば視力は弱まり、肌が乾燥すれば痒みや炎症が起きてくるので、十分な対策を取っていきたいところです。

乾燥の主な要因は、環境や体質的なこと以外に、体内の様々なホルモンの減少、ストレスや不安感等が挙げられます。また今日ではテレビやスマホなどの画面を見る時間が長くなり、目の酷使による疲労の蓄積や血行不良によっても助長されてしまいます。

水分補給やスキンケアは欠かせませんが、ぜひとも体の中からの乾燥対策をおすすめしたいと思います。

漢方薬では、玉ねぎやアスパラといった水気を多く含むユリ科などの生薬をベースに、諸症状に合わせて漢方薬を組み合わせます。

のど&感染予防には「金銀花(きんぎんか)」や「板藍根(ばんらんこん)」が配合されているもの、のど&咳には「麦門冬湯(ばくもんどうとう)」、ドライアイには「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」、ドライスキン&婦人科疾患には「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」、高血圧や糖尿病等の生活習慣病を気にかけている場合は「冠元顆粒(かんげんかりゅう)」「麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)」などを用います。

乾燥を防ぐことが病原体を追い出すことにもつながりますので、外と中からの予防で活々とお過ごし頂きたいと思います☆