授乳の悩み 色々な解決方法あります

長野市民新聞
2015.6.27

コラム#030
【授乳の悩み 色々な解決方法あります】

産後は、体力を回復する間もなく授乳が始まり、赤ちゃんに翻弄されてしまいます。ある時は母乳が足りない、またある時は飲んでくれないなど、様々なケースがあります。通常は粉ミルクも併用しますが、免疫を維持するためにも、ある程度の期間は上手に授乳していきたいところです。

体質や体の状態にもよりますが、母乳の出が悪い場合は、プラセンタ(胎盤)エキスを用います。美容にも応用されるプラセンタは、漢方では産前産後の妙薬として用いています。一方授乳中は、乳管がつまりやすく、張りや痛みなどが起こりやすくなります。

乳腺炎には、適度な搾乳やマッサージを取り入れますが、漢方では消炎・排膿・抗菌作用のある「排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)」がよく用いられます。効能が穏やかなため、症状がひどい場合は、ごぼうの種、たんぽぽの根、ミカンの青皮、スイカズラの花蕾などを組み合わせると効果的です。

また、母乳を減らしたい場合は、「炒麦芽(いりばくが)」を使うとスムーズに卒乳することができます。心身の疲労は、様々な症状となって現れてきます。体調を整えることで育児が楽になり、より充実したものになっていきます。産後の悩み、ぜひお気軽にご相談ください。