逆流性食道炎について

長野市民新聞
2014.8.23

コラム#010
【逆流性食道炎について】

「逆流性食道炎」コマーシャルなどで聞いたことがあると思いますが、ご紹介したいと思います。

私たちは、食べたものを胃で消化していますが、その胃液が、胃から食道の方に上がってくると、胃酸によって食道に炎症を起こしてしまいます。本来であれば、食道と胃の間の括約筋が弁の役割をして、胃液が逆流しないように調整するのですが、その力が弱くなってしまっています。

症状としては、胸やけ、げっぷ、のどや胸のつかえなど様々で、病院では、胃酸の分泌を抑える薬が処方されます。

漢方でも、まずは胃の不快な症状を取り除くことを優先しますが、括約筋がしっかりと働くように、胃の働き全体を活発にしていきます。

心配や悩みも、胃の機能を鈍らせたり、胃酸の正常な分泌を乱してしまいますので、自律神経への配慮も必要になります。

漢方薬には、ミカン科の「枳殻(キコク)」という生薬や、「開気丸(かいきがん)」という処方など、ストレスから胃を守り、胃腸の調子を取り戻してくれるものがあります。お薦めしたいと思います。