口の中の殺菌 うがい漢方

長野市民新聞
2018.11.10

コラム#111
【口の中の殺菌 うがい漢方】

11月8日は「いい歯の日」ということで、今回は歯について考えてみたいと思います。

よく「長生きは丈夫な歯から」などと言われ、しっかりと食べることの大切さが唱えられていますが、漢方では、胃腸を助けるとともに、腎臓系に作用するものを用いて、歯や骨を強化していきます。

腎臓は、現代医療では泌尿器科ですが、解剖学的に近い位置にある生殖系と一体として捉えます。加齢に伴う諸症状の予防には、様々なホルモンを通じて成長や発育、そして老化と密接に関わっている腎臓に働きかけていくことが大切になるのです。

一方、口内環境にも着目していきます。特にだ液は口の中を殺菌し、口内炎や口臭を防ぐなどの作用がありますが、それが慢性的なストレスや加齢によって減少してくると、歯周病などが起こりやすくなってしまいます。

抗菌・抗炎症作用を持つ生薬は、口内環境を整えるのに最適で、特に「うがい漢方」や「歯みがき漢方」は手軽に取り入れることができ免疫も支えてくれます。

またドライマウスを改善したり、緊張を和らげたりしていくことも大事です。

直接的な口腔ケアと合わせ、体の中もしっかり補って、いつまでも自分の歯で美味しくご飯をいただけるようにしたいところです。