口内炎、歯周病 だ液は出ていますか?

長野市民新聞
2015.8.22

コラム#034
【口内炎、歯周病 だ液は出ていますか?】

毎日しっかり歯を磨いていても、すぐに口内炎ができたり、歯周病になってしまうことがあります。いずれも口の中の微細な傷や、菌が原因なので、口腔のしっかりとしたケアが必要です。歯科的な方法もありますが、ここでは普段あまり意識していない唾液に着目します。

人は一日に、概ね1ℓ以上の唾液を分泌しています。唾液には酵素が含まれ、そしゃくをスムーズにするだけでなく、洗浄・殺菌作用によって、口腔内の衛生を常に保っています。また胃酸の逆流も防いでおり、唾液はとても重要な役割をしているのです。

ところが慢性的にストレスを抱えていたり、加齢が進行すると、唾液が著しく減少し、口の中に菌が繁殖してしまいます。漢方には、唾液に働きかける生薬がたくさんあり、特にミカン科、ユリ科の植物には、唾液の分泌や、量そのものを増やす効果が期待できます。

昔から、ちまきや団子などを包むのに利用されている《クマザサ》も、口の中の殺菌には大変効果的です。葉緑素が炎症を鎮め、傷を早く治してくれます。口臭予防にも最適です。その他、きちんと栄養素を補給することも大切です。
健康は、潤いある爽やかなお口から始まります。