長野市民新聞
2018.1.27
コラム#092
【骨と腎臓と健康と若さ】
姿勢が良い人はとても若々しく見えます。姿勢が悪いと、疲れていたり老けた印象を与えてしまうだけでなく、骨や筋力も弱くなってきてしまいます。
骨は体を支えているだけでなく、体の機能を正常に保つ様々な体内物質を全身に供給していて、免疫力や精力、精神の安定や記憶力などにも影響していることが明らかになってきています。常に姿勢を意識しながら、軽い運動なども取り入れていきたいところです。
骨と言えばカルシウムですが、体の中では常に使われ、骨から溶け出しています。しっかりと補給するためにも、バランスの良い食事を心がけていくことが大切です。
一方、カルシウムは腸から取り込まれますが、実はこの時、腎臓がそれをアシストしています。腎臓の働きが鈍くなると、カルシウムが吸収されにくくなり、骨がもろくなってしまいます。腎臓を活発にすることが骨の強化につながります。
漢方には、腎臓に良いものが豊富で、例えば血圧に良い杜仲茶の樹皮は、骨を丈夫にしながら膝や腰の痛みを楽にしてくれます。身近な食材にも腎臓に働きかけるものが沢山ありますので、少し意識して取り入れていくと健康と若さに結びついてきます。
方剤)独活寄生湯(どっかつきせいとう)、八味地黄丸(はちみじおうがん)など