生理痛はなぜ起きる?

気虚タイプ

長野市民新聞
2016.5.14

コラム#051
【生理痛はなぜ起きる?】

女性の生理(月経)には個人差があります。特に重い生理痛で寝込む方もいれば、何事もなく平然と過ごされる方もいます。なぜこのような差が出てくるのでしょう。

生理における経血は、約ひと月の間、子宮の内側で、受精卵を受け止めるために厚くなった「内膜」がはがれ落ちたもので、妊娠していないと身体が判断することによって、女性ホルモンの分泌変化を通じて生理を起こします。このとき子宮は、老廃物となった内膜を速やかに排出しようとするため「収縮」をしますが、これが生理痛の原因となります。

収縮は、内膜がはがれにくいと強くなり、ストレスや栄養不足は、それを助長するだけでなく、経血も塊りやすくしてしまいます。生理前から徐々に体調を整えていくことが大切です。

漢方薬は、血流促進、温暖作用、疲労回復、リラックス効果など、総合的なアプローチで生理をスムーズにしてくれます。生理痛がつらい場合は、どうしても鎮痛薬が必要になりますが、その前段階として漢方を取り入れておくと服用を控えることができます。

生理痛は体からの注意信号です。快適な生理は婦人病予防にもなりますので、ぜひ意識していただきたいと思います。

※今回のテーマの代表処方:婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)