長野市民新聞
2015.5.9
コラム#027
【顔色をうかがって健康管理】
現代の診断は、検査によるところがとても大きいですね。身体の異常が、数値や画像で確認でき、病気を早期発見する上でも、必要不可欠なものとなっています。漢方でも、病歴や検査データ等を踏まえますが、自覚症状や体質を重視したアプローチをしていきます。
漢方には「望診」という方法があります。これは人相占いにも応用される健康顔チェックです。なんとなく気になる顔の赤みや肌荒れは、身体の内側からの大事な注意信号とも言えます。
顔の赤みは、体の余分な熱がこもった状態で、循環器への負担が大きくなります。またそれに伴って、吹き出物なども出やすくなります。こめかみや髪の生え際に出てくる場合はストレス、あごや首などに出てくる場合はホルモンバランスの乱れ、といったように大よその見当をつけます。
さらに顔の表情を左右する目は、心身の疲労が最も現れやすく、くまやシミなどは血行不良の明確なサインになります。人の顔色ではなく、自分の顔色を常に確認し、健康管理に留意しましょう。