メグスリノキはいかがでしょう

長野市民新聞
2019.9.26

コラム#132
【メグスリノキはいかがでしょう】

秋は紅葉の季節、その一役を担うのが日本国内だけに自生する「メグスリノキ」。目薬の木…?。あまり知られていませんが、葉は真っ赤に染まるもみじと同じカエデ科の落葉広葉樹になります。

名前の由来は、樹皮を煮出し、その液で洗眼すると目がよく見えるようになったことから、この名が付き全国に広まったそうです。現在もそのまま和名となっており、健康茶として親しまれています。

有効成分については、緑茶などに含まれるタンニン類やケルセチン等のフラボノイド類など、様々な有効成分が確認されており、それらの成分が相まって、眼病予防や視神経の活性化に効果があることが報告されています。

特にメグスリノキの抗菌・抗炎症作用、利尿作用、小傷などを回復させる収斂作用は、目の痒みや腫れを鎮めるので、目やにやただれ目、花粉によるアレルギー性結膜炎などに効果的です。

また諸成分を通じたこれら作用によって毛細血管が拡がり、血液が循環する方向に向かうため、眼圧にも一定の効果が期待できます。

何とも民間薬であり、昨今はルテイン等の色素成分が手軽ですが、目が楽になっている方も多いのでぜひ伝承のお茶を取り入れてみてはいかがでしょう。ただし苦く、作るのが大変ですが。