痛みを止めている間に治る力を上げる

長野市民新聞
2018.5.12

コラム#099
【痛みを止めている間に治る力を上げる】

人が感じる「痛み」は、生命の危機を知らせるシグナルの役割がある一方、強い自覚症状として脳に伝わります。切り傷や打撲などによる外傷、胃炎や腹痛などの内臓的なもの、関節痛・腰痛、神経痛などの骨格や神経に関連するものなど多種多様です。

その原因や状態は様々ですが、つらい痛みはどうにもならないため、先ずは鎮痛剤や湿布などで痛みを止めることが多くなります。

しかし足腰などの老齢的な疾病に対してはあまり期待できず、そもそもそれらの薬剤は、ケガや疾病そのものを治すものではなく、治るまでの一時しのぎという位置付けです。年齢とともに治りが遅くなった、なかなか治らないという方ほど、身体を芯からしっかりさせることが必要になってくるのです。

痛みには多かれ少なかれ炎症を伴い、血流が悪くなるとともに、筋力が低下しやすくなってきます。足腰は、骨、筋肉・スジ、神経などで成り立っているので、筋肉を強化し、血液循環を積極的に改善していくと、関節域が稼動しやすくなり、治りが良くなってきます。

痛みの緩和と並行して、自分自身の治る力を引き上げ、一日も早く痛みから解放されるよう取り組んでいきましょう。

漢方薬)風湿舒筋丸(ふうしつじょきんがん)、独歩顆粒(どっぽかりゅう)など