長野市民新聞
2017.5.27
コラム#076
【産前産後の養生、急がば回れで体づくり】
現在日本では、6組に1組が何かしらの不妊の悩みを抱えています。これは平成22年の出生動向調査ですが、以前は10組に1組だったことを考えると、この先心配になってしまいますね。
不妊は男性側にも問題があるところですが、女性の場合はどうしても年齢がその行く手を阻もうとします。もちろん40代で出産される方も増えていますので、妊娠を希望する上で体づくりは何よりも大切なことになります。
一般的に不妊治療は、病院で診察を受けた後、タイミング法に始まり、人工授精や体外受精へと高度になっていきます。内服や注射など、生理周期に合わせてホルモン剤を投与していきます。早い段階でうまくいけば最高ですが、時間が経てば経つほど、心身ともに疲弊してきてしまいます。費用面の負担もばかになりません。
漢方薬は、体を温めることが基本ですが、血液を増やしたり、血行を促進したり、自分自身のホルモン分泌に働きかけるなどして、卵巣や子宮の状態を引き上げていきます。良質な卵子への働きかけもできます。
一日も早い結果と、妊娠中・産後の調子を保つうえでも、病院治療と並行しながらぜひ体づくりを進めていただきたいと思います。
※処方例/参茸補血丸(さんじょうほけつがん)、亀茸仙(きろくせん)