血糖やHbA1cの健康的な下げ方

長野市民新聞
2017.5.13

コラム#075
【血糖やHbA1cの健康的な下げ方】

糖質は、私たちが活動をするためのエネルギーとして欠かせない栄養源です。しかし飽食の現代、つい摂り過ぎてしまうこともありますね。

普段から体を動かしたり、体力があればよいのですが、そうでない場合、使いきれない糖が血液中に多く浮遊してしまいます。その状態が続くと、赤血球タンパクと糖が結びつきやすくなり[HbA1c]、血管を病変させながら、網膜や腎臓、脳や心臓の合併症へとつながってしまいます。

新薬は、血糖値やHbA1cの値をある程度コントロールすることはできますが、インシュリンを分泌する膵臓の働きを活発にしてくれるものではありません。むしろ負荷をかけ続けることにより、膵臓そのものを弱らせてしまうこともあります。健康的に数値を下げるには、内臓がしっかりと機能するように働きかけていくことが大切です。

漢方の視点は、体全体の力を引き上げ、糖を消費しやすい体にすること、血流の勢いを活発にして、糖がくっ付きにくいようにすること、気力や体力を充実させ、糖代謝をアップさせることなどがあります。

食生活を工夫しながら、生薬や自然の栄養素、酵素等を上手に取り入れることで、より良い効果を得ることができます。

※処方例/補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、冠元顆粒(かんげんかりゅう)