悪玉コレステロール 体を温めよう!

長野市民新聞
2017.1.14

コラム#067
【悪玉コレステロール 体を温めよう!】

悪玉コレステロール値が高く、気にされている方が多く見受けられます。コレステロールには、いわゆる善玉〔HDL〕と悪玉〔LDL〕があり、前者は食事から摂った脂を溶かして、血栓になるのを防いでくれます。一方後者は、血栓を作りやすく、血管への影響が懸念されるため、特に指導されているようです。しかし悪玉はそれほど悪いことばかりではありません。

人の体は30兆個を越える細胞でできていて、一つひとつの細胞は、細胞膜に包まれています。その膜を通じて酸素や栄養素を補給しているのですが、悪玉コレステロールは、その膜の材料としての重要な働きをしています。

細胞膜がもろくなると細胞の劣化が進み、近年の研究では認知症のリスクが高まることも確認されています。正常値に超したことはありませんが、善玉を増やし、しっかりとした体を維持する視点も忘れないようにしたいところです。

善玉は魚などの脂の一種、悪玉は動物など脂肪で、前者は常温で液体、後者は個体に大きく分類できます。つまり体温で溶けやすいかどうかがポイントです。悪玉コレステロールを下げるには、体を温めて代謝を上げ、脂肪が燃えやすい体にしていくことです。

※方剤例/
冠元顆粒(かんげんかりゅう)、春ウコン他