高脂血症

高脂血症の指標

・総コレステロール<220mg/dl(240mg/dl)
・悪玉コレステロール(LDL)<140mg/dl
・善玉コレステロール(HDL)>40mg/dl
・中性脂肪(トリグリセライド)<150mg/dl

(※空腹時採血)

高脂血症とは、血液中のコレステロールや中性脂肪が増加した状態です。コレステロールは、ホルモン合成の材料になったり、細胞をつくる働きがあり、中性脂肪はエネルギー源として働きます。問題になるのは、それらが過剰になることです。高脂血症の数値が高いと、血管に対する影響が大きく、血管の詰まりや動脈硬化から、脳梗塞や心筋梗塞などの循環器への影響が最も心配されます。やはり食生活や、運動不足、代謝の低下などがその要因となります。

しかしとりあえずコレステロールの薬は飲んでおいた方がよいということで、病院から薬をもらって飲んでいる方も多くみられます。ある一定の数値まで下がっても継続服用している場合も少なくありません。ただこの類の新薬には副作用も多く、 手などのこわばりやしびれが出てくる場合もあります。

コレステロールは、ホルモンの材料になり、筋肉をしなやかにする材料でもあるので、数値が下がればよいというものでもありません。

基準値は、一部を除き、年齢、体重、体質等に関わらず一律に定められており、医療機関によっても多少のバラつきがあります。総コレステロールについては、ある程度の高い方が良いという見解もあります。基準内にしていくことは大切ですが、あまり数値ばかりを気にしてしまうと、思わぬ症状が起きてしまう場合もあります。体調を観察しながら薬と向き合っていきましょう。

中医学の高脂血症対策

中医学では、高脂血症は代謝がにぶい状態ととらえますので、新陳代謝をアップすることと、血液の流れを積極的に改善していきます。動脈硬化対策を含め、循環器系をサポートしていきます。

食事については、発酵食品や野菜など、素材を生かしたものをできるだけ多く摂るようにします。いわゆる昔ながらの和食ですね。食習慣を大きく変えるのはなかなか難しいですが、少しずつ摂り入れていただければと思います。調理においては油を使いますが、やはりこれも体に良いものを使いたいところです。以下ご参考案までにご紹介します。

★飽和脂肪酸(動物性の油)
バター、乳製品、肉など…ほどほどに。

★不飽和脂肪酸(植物性の油)
トランス脂肪酸(マーガリン等)、リノール酸(サラダ油等)…減らしましょう。
オレイン酸(オリーブ油)、リノレン酸(DHA、EPA)…摂り入れましょう!