長野市民新聞
2018.5.26
コラム#100
【目の疲れ、休眼日と眼のケア】
連載を始めて、節目の100回となりました!祝。
これからも体や薬について、漢方と現代医学の両面からアプローチしていきたいと思います。
今回のテーマは目。都市生活研究所の調査(29年度)によると、働き盛り30~50歳代の男性の美容・健康の悩みは、いずれの年代においても目の疲れが1位で、肉体疲労・だるさ、肩こり・腰痛が続いています。
これはパソコン等のほか、スマホを始めとする携帯端末の普及が挙げられます。文字や写真を見る時、眼の水晶体は、カメラのレンズのように絶えずピント調整を行っていますが、ここに関わっているのが眼の筋肉。
水晶体を伸縮する毛様体筋は、近くのものを長時間見ると、引っ張られ続けて疲労してしまいます。休眼日を設けるのも一つの方法かもしれません。
眼精疲労に関しては、ビタミン等を始めとする栄養補給が一般的ですが、漢方では栄養素を摂り込みながら、肝臓に働きかけるものを使い、心身の疲労回復や血流を促して筋をほぐしていきます。
疲れだけでなく、かすみ目や老眼、白内障や黄斑変性などの眼病予防にもつなげていくことができます。目を酷使する現代、常に目を気にかけて労わって頂きたいと思います。
製剤)杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)、晴明丹(せいめいたん)など