長野市民新聞
2016.4.9
コラム#049
【フケ、かゆみ 脂漏性湿疹など】
毎日ちゃんと洗っているのにフケが多い・・・、そんなお悩みの方も多いと思います。
フケは頭皮の角質が新しく生まれ変わる際に剥がれるもので、通常は目に見えない程の小さなものです。しかしそれが目につくほど大きい場合、頭皮は不健康な状態であると言えます。
発生の仕組みは、頭皮の乾燥、あるいは皮脂の過剰な分泌ですが、特に皮脂の分泌時には、次々と新しい角質が活発に作られ、より大きな塊になるのが特徴です。また毛穴が塞がれるため、炎症も起きやすく、脂と乾燥の相乗作用で、より剥がれやすい状況になります。
「脂漏性湿疹」は、この皮脂が原因の湿疹で、痒いから掻く、掻くから傷になる、傷になるから分泌物が増えるといった悪循環になってしまいます。
漢方では、生薬の力で痒みや炎症を鎮め、皮脂の分泌は男性ホルモンが大きく影響しているため、疲労やストレスなども緩和しながら、頭皮を健康な状態に変えてきます。さらに頭皮の痒みは、真菌(カビ菌)が悪さをしているとも考えられていますので、クララ/苦参(くじん)などの生薬を組み合わせていきます。
毎日の食生活に配慮し、ヘアケアを工夫しながら爽やかな毎日を送りたいところです。
※今回のテーマの応用処方:三物黄芩湯(さんもつおうごんとう)