長野市民新聞
2015.6.13
コラム#029
【不快な寝汗 体調管理を心がけましょう!】
汗ばむ季節になってきました。汗は、体の熱を放散し、体温調節を行っています。また身体の約7割は水分で、この体水分が、身体の余分な熱をクールダウンして体温を保っています。そのため寝ている間に、水分をしっかり保持しておく必要があります。
ところが熱帯夜でもないのに大量の寝汗をかく場合があります。これは、体内に熱がこもった状態で、いわば身体の強制発汗と言うことができます。この体水分が相対的に少なくなっているとき、具体的には、口渇や微熱が続いているようなときに寝汗をかきます。
漢方では、体の水分と熱のバランスに着目し、自覚症状を改善しながら体質を整えていきます。また発汗は、自律神経が支配していますので、精神面の緊張緩和や疲労回復も重要になります。
「知柏地黄丸(ちばくじおうがん)」に含まれる《知母(ちも)》や《地黄(じおう)》などの生薬は、ほてりなどの熱感を鎮め、体水分量が増える方向に導いてくれます。更年期等の多汗症状にも効果的です。爽やかで健康的な汗と体調管理を心がけましょう!