長野市民新聞
2020.1.11
コラム#139
【免疫とがん からだが資本】
今回は「免疫」について。
免疫力はインフルに罹らないためにも欠かせない体の防御力ですが、がん治療においては、より一層重要性を帯びてきます。
抗がん剤はがんの増殖や発生を抑えながらその消滅を図るものですが、免疫細胞の減少や副作用等が課題になってくるため、この部分への取り組みが重
要になります。
画期的な新薬の登場も待ち望まれますが、薬剤のダメージを最小限に抑え、免疫を維持向上させていく、これが漢方の考え方になります。
免疫細胞が減少した状態は戦力ダウンであり、たとえその数が足りていても、
消耗していては一進一退となってしまいます。
また力を発揮するためには様々な生理活性物質との連携が欠かせず、そのルートは血液中にあるため、血流が悪い状態ではそれがうまく機能しないことになります。
そして免疫細胞を増やすには十分な栄養素が必要であり、免疫は自律神経との関連も深いため、精神面のケアも大切になってきます。
漢方薬は複数の生薬が様々な部分に働きかけてくれます。その一つひとつは穏やかですが、長い期間身体をしっかりと支えてくれます。
資本であるである身体に意識を置き、克服に向けて一歩でも二歩でも前進し、一日も早い安心・予防につなげていきましょう。