花粉を跳ね返す力を強化

長野市民新聞
2018.2.24

コラム#094
【花粉を跳ね返す力を強化】

漢方の疾病への取り組みは、その原因について現代医学と東洋医学の両面からアプローチし、生体機能を整えながら治していきます。さらに疾病の原因となりうる体質を改善し、ぶり返しにくい体づくりを目指します。

体は、冬の厳しい寒さや空気の乾燥、夏場の湿度や猛暑のように、一年中過酷な自然環境に置かれ、常にウイルスや細菌の脅威にさらされています。

体の内側には、ストレスや疲れなど、生体機能を低下させるより多くの要因が潜んでおり、そうした外因・内因に簡単に左右されない体に引き上げることが大切なのです。

これからの花粉の季節は、冬の期間カラカラに乾いた粘膜に、風に乗って様々な微細物が入り込み、くしゃみ、鼻水、目の痒みに悩まされることが多くなります。精神的・肉体的疲労は、ちょっとした刺激に過剰に反応してしまいますので、この時期は体のケアにも力を入れます。

花粉症は一般的な抗アレルギー薬である程度緩和できますが、薬用植物を取り入れると、心身の負担を軽減しながら、粘膜の潤いを高めることができ、より快適に過ごすことができます。症状を抑えるだけでなく、様々な影響を跳ね返す力を強化していきましょう。

方剤)衛益顆粒(えいえきかりゅう)、杞菊地黄丸(ごぎくじおうがん)など