便通を良くする工夫について

長野市民新聞
2018.1.13

コラム#091
【便通を良くする工夫について】

2017年のがん罹患率(がんにかかった割合)では、大腸がんが男女計で一位になると予測されています。また死亡率も上位に位置し、カロリーの高いものにあふれている現代において、特に食事には気をつけたいところです。

大腸がんは、長さ約2メートルの大腸の中でも、肛門に近い直腸やS字結腸に発生し易く、その原因には、遺伝的要素の他、食生活や生活習慣などの様々な要因が関係してきます。

通常食べた物は、12時間~24時間で排出されますが、便が長く留まれば留まるほど腸内環境が悪化し、がんの発生リスクを高めてしまいます。日頃から便通を良くする工夫が大切です。

快便には、腸の蠕動運動と便の形状がポイントです。野菜やきのこ、りんごなどに含まれる食物繊維は、腸の運動を促す反面、便を固くしてしまう傾向があります。善玉菌を増やす作用のあ
るネバネバした繊維は、便を軟らかくしてくれるので、ぜひ積極的に摂っていきましょう。

ちなみにトイレの姿勢は「考える人」が理想的。前かがみになることで、直腸と肛門の角度がまっすぐになり、便が通りやすくなります。さらにかかとを上げると腹筋に力が入って効果的です。

活用例)クマザサ、潤腸湯(じゅんちょうとう)など