質の良い睡眠を考えてみる

長野市民新聞
2017.3.11

コラム#071
【質の良い睡眠を考えてみる】

睡眠には、浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)があります。眠りに就く時は浅く、次第に深い眠りへと移行し、また浅い眠りに戻る(目覚めの準備)といった周期を一晩に4~5回繰り返しています。

深く眠れると、体だけでなく脳も休まり、ストレスの低減につながります。またホルモンの分泌も盛んになって、身体をより一層リフレッシュすることができます。

一方浅い眠りは、まだ脳が活動している状態で、日中の出来事や過去の記憶を整理しようとする反面、夢が多くなり、身体をリセットしにくくなってしまいます。いかに早く、深い眠りに移行できるかがポイントです。

通常体温は、活動時に高く、睡眠時に低くなりますが、眠りに就く時には、体温を一時的に上げて、熱の放散による反動によって深い眠りに入っていきます。体がぽかぽかしてくると眠くなるのはこのためです。

また体温差があると、眠りが持続しやすくもなります。つまり質の良い睡眠には、新陳代謝とそれを支える基礎体力が必要になるのです。

睡眠剤は効き目が早いですが、それと並行して日頃から体を温め、血行促進を心がけていくと、健康的な睡眠につながっていきます

※方剤例/
加味帰脾湯(かみきひとう)、婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)など