周期療法とは
生理周期に合わせた周期療法をご紹介します。女性は1ヶ月の間、大きく4つの期間によって体の状態が変わります。各周期の特徴に合わせて漢方薬を飲み分け、妊娠の確立を高めていく方法を周期療法と言います。
①月経期
②卵胞期(低温期)
③排卵期
④黄体期(高温期)
(周期療法の特徴)
★不妊症だけでなく、生理痛や生理不順、子宮内膜症などの予防や改善にも用いられます。
★穏やかな更年期やアンチエイジングにも役立ち、女性の健康づくりに幅広く応用されています。
★基礎体温表から、体の状態を知ることができ、ウィークポイントを集中的にケアしていくことができます。
★体外受精や人工授精と併用することでより早い結果につながります。
月経期
脳が、着床していないことを確認すると、黄体ホルモン(P)の分泌が低下し、子宮内膜が剥がれ落ちます。これが月経です。1カ月の間、子宮に張られた子宮内膜を経血として排出するリフレッシュの時期です。新しい内膜の再生を準備する時期でもあります。月経期は、古い内膜を出しきることが大切なので、血流促進と体力の維持がポイントです。
漢方薬
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
・冠元顆粒(かんげんかりゅう)
・温経湯(うんけいとう)
・婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)など
卵胞期
卵子を成長させ、新しい子宮内膜を張る時期です。脳から卵胞刺激ホルモン(FSH)が優先的に分泌され、卵胞(卵)が成長を始めます。卵巣から卵胞ホルモン(E)の分泌が高まり、子宮内膜や頸管粘液の増加してきます。ここでは、いかに大きくて(元気が良い)質の良い卵子を育て、子宮内膜を充分な厚さにしておくかがポイントです。
漢方薬
・婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)
・弓帰調血飲(きゅうきちょうけついん)
・参茸補血丸(さんじょうほけつがん)
・プラセンタ(胎盤)製剤
・杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)
・亀鹿仙など
排卵期
最も成長の良い1個の卵子が卵巣から飛び出す時期です。卵子は、卵管を伝わって子宮に向かいます。このとき精子と巡り合い、受精卵となって、分割を繰り返しながら子宮内膜に移動します。排卵をスムーズにするためにも、リラックスした状態を保つことがポイントです。
漢方薬
・婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)
・弓帰調血飲(きゅうきちょうけついん)
・参茸補血丸(さんじょうほけつがん)
・プラセンタ(胎盤)製剤
・開気丸(かいきがん)など
黄体期
受精卵をしっかりと成長させる時期です。卵胞は黄体に変化し、黄体ホルモン(P)の分泌が盛んになります。体温が上昇し、子宮内膜がさらに一層厚くなります。一方、排卵から1週間後「胚盤胞」となった受精卵は、子宮内膜にしっかりと着床し、さらに成長を続けます。受精卵をしっかりと育てられるエネルギーが必要です。
漢方薬
・婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)
・参茸補血丸(さんじょうほけつがん)
・参馬補腎丸(じんばほじんがん)
・霊鹿参(れいろくさん)
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
・晶三仙人(しょうさんせん)など
黄体期の次は月経期・・・、いえいえ妊娠期になるよう一日も早く体を整えて、次のステップに進んでいきましょう。