アトピーのステロイド剤

ステロイドの是非

アトピー性皮膚炎には、ステロイド剤(合成ホルモン剤)が普通に処方されます。効能は主に、炎症や腫れを鎮め、過剰な免疫を抑えることにあります。つけるとすぐに良くなるけどやめるとまた出てくる、ずっと使うことになる、皮膚が黒くなって固くなるなど、その使用にあたって不安もつきまうところです。確かにステロイド剤を継続使用すると、自分でホルモンを分泌する力が弱まり、皮膚が薬負けしてしまう場合もあります。

しかし状態がひどい場合は、その時点ですでに治す力が低下しているので、ステロイド剤である程度落ち着かせる必要もあります。塗る場所や期間を決めて、メリハリをつけていくことがポイントになります。そしてやめたときのリバウンドを少しでも減らすためにも、漢方薬などで治す力を並行して上げていきます。ステロイド剤には作用の強いものもあれば弱いものもあります。使い方次第でプラスにもマイナスにもなります。

※ステロイド剤の塗り方

通常ステロイドのチューブは5g入りのものが多く、チューブから出した時に、大人の人差し指の指先から第一関節までの分量がおよそ0.5gになります。この量は両手全体に塗れる量になります。

塗り方は、強くひっ張るように伸ばしていくと皮膚に負担がかかるので、ちょんちょんと点で置いていき、両腕両足なら、縦方向ではなく横に広げていくと効果的です。

ステロイド外用薬