卵巣の老化を防ぐ

卵胞、子宮の老化はいつからはじまるか

巣の老化について

卵巣機能が低下するのはいつから始まるのでしょうか。卵巣には、卵母細胞(卵子)が入っている卵胞があって、赤ちゃん(女の子)の場合、お母さんのおなかの中にいる時から存在しています。おなかの中にいる時の卵胞はおよそ700万個、出生後には200万個にも減少します。そして12歳~14歳くらいの月経が始まる時期には30万個にまで減少してしまいます。50歳くらいになると、およそ1000個となり、卵胞が尽きれば閉経となります。

卵胞、子宮の老化はいつからはじまるか

年を重ねれば重ねるほど妊娠が難しくなるのは、有限である卵の数が減少してくるからなのです(AMH:卵子の多い少ないの値)。そして卵子自体も年をとってくる(質が低下してくる)からなのです。年齢とともに数や機能が低下してくるのは自然なことですが、自分の持っている機能を下から支え、さらに上向きになるような取り組みが必要になります。

卵胞刺激ホルモン(FSH)

卵巣の機能が低下してくると、脳から卵胞刺激ホルモン(FSH)が多く分泌されます。脳が卵巣に対して「卵胞を大きくしなさい、卵子を成長させなさい」という指令が強くなってきます。卵巣がすぐに反応して卵胞を成長させてくれればいいのですが、卵巣自体の力が弱くなってくると、なかなか反応しにくくなってしまいます。

よりたくさんのFSHを分泌しなければ卵胞が大きくならないので値が大きくなってきます。FSHは卵巣年齢の指標の一つとなります。

≪FSHの基準値≫ ※mlU/ml
卵胞期  3.0~12.0

・排卵期  5.0~24.0
・黄体期  1.3~06.2
閉経期  26~120

中医学での対応

FSHがあまり高い場合は卵巣が疲弊してきますので、FSHの分泌を穏やかにするような漢方薬を用いて、卵巣の負担を軽くしていきます。精神的な安定を図ることも効果的です。また卵巣から卵胞ホルモンが多く分泌されないと、子宮内膜や頸管粘液が増えないので、卵胞ホルモンの分泌にも働きかけていきます。

ミネラルなどの補給をしっかり行うと、卵子の質が向上しやすくなりますので、漢方と栄養学の両面から対応していきます。