夏の備え、心肺機能をUP

長野市民新聞
2020.7.25

コラム#152
【夏の備え、心肺機能をUP】

7月も下旬となると、CMや店頭でうなぎをよく目にするようになります。夏の土用、今年は豊漁ということで、安く美味しく頂けるのは嬉しいですね。

土用の由来は、自然哲学である陰陽五行説。以下長くなりますが…、

木は火を生み、
燃えた木は灰となって土に還り、
土は鉱物となって金属を生み、
金属は大気を凝結して水分を生じ、
水分は木を成長させる…。

この自然物である木火土金水を季節に当てはめ、立秋前の期間を土と捉え土用となりました。時節的には梅雨になりますが、季節の変わり目として年4回、立春・立夏・立秋・立冬の前が土用とされています。

ちなみに “う”のつく食べ物は健康に良いとされ、暦の丑でうなぎ、土用丑の日ということで定着してきたそうです。栄養たっぷりのうなぎを食べて暑い夏に備えましょう!

と締めたいところですが、
ここは漢方薬も負けていられません。

漢方の夏対策では、
1)気力・体力を維持する
2)汗のかき過ぎを防ぐ
3)失われた水分を補う

この3点を押さえます。

それぞれ「薬用人参」、
ゆるんだ汗腺を引きしめる「五味子(ごみし)」、
体全体に張りと潤いを与えるユリの根「麦門冬(ばくもんどう)」が代表。

この3つの組み合わせは心肺機能を高め、夏バテや熱中症だけでなく、様々な感染症予防にも働きかけます。土用の時季は身体をしっかりと取り戻すととに、次の季節に身体を慣らす準備期間。食事と並行しながら体全体を一段上げていきましょう!