長野市民新聞
2020.6.27
コラム#150
【夏は胃腸をしっかり守って】
気温や湿度の上昇とともに気をつけなければいならないのが食あたり。
食べ物を無菌状態にするのは難しく、人は細菌やウイルスの数や強さを食品管理や加熱などで減弱させつつ、入ってくる病原体を胃酸や抵抗力で撃退しながら生命の維持と健康被害のバランスを保っています。
しかし衛生面をきちんとしても、食べ物の受け皿である胃腸が弱っていたり、抵抗力が落ちていたりすれば弱い菌にもやられてしまいます。ちょっとした腹痛や下痢、食欲不振やムカつき、カゼっぽくなることもありますので、体力の維持、食事や水分の摂り方などにも意識を置いていきたいところです。
水分補給については、分っていてもあまり摂らない人、摂り過ぎる人など様々です。
水分は、胃、腸(吸収)、血液の順番で全身に行き渡り、排尿や発汗へとつながりますが、摂取量が多かったり、冷た過ぎると胃腸機能が損なわれ、余計に体調を崩すきっかけになってしまいます。
この時季、水分の行方は主に発汗ですが、それがうまくいかなくなったり、水分不足が続いたりすると熱中症となり、発汗→補給→発汗の繰り返しが続くと体力の消耗にもつながってしまいますので難しいところです。
胃腸はエネルギーの源で、漢方には胃腸を守り、体力を維持しながら、様々な環境リスクを減らせるものがあります。特に胃腸の弱い方はぜひ活用していただきたいと思います。
先ずは水分をあまり摂らない人は小まめな補給を心がけ、摂り過る人は胃腸に負担をかけないよう体調管理に努めていきます。