長野市民新聞
2018.4.28
コラム#098
【がん克服 1階は整備場】
がん克服に向けて、漢方では体力を引き上げる生薬や、抗がん作用の性質のあるもの、とりわけサルノコシカケや霊芝といったキノコ類は、昔からよく用いられてきました。
生薬に含まれる様々な薬用成分が体調を維持し、キノコ特有の多糖体が、体の免疫細胞を活発にしていきます。
がんが見つかった場合、すぐに治療に入ることになりますが、様々な施術や副作用は、体への大きな負担となってのしかかってきます。特に抗がん剤は、がん細胞を死滅させると同時に、自分自身の免疫細胞も殺してしまい、白血球が低下すると治療が困難になってしまいます。回復すればまた再開しますが、この休止と再開を繰り返すことによって体はどんどん先細り、治療の限界に行き着いてしまうのです。いかに免疫細胞を維持するかが治療の成否を分けることになります。
ここでしっかりと念頭に置きたいのは「身体あっての治療」ということです。
がん克服には、治療に耐えられるよう体を支え、さらにがんに競り勝つ本来の治す力を上げることが肝心です。2階を治療の場とするなら、1階は整備・改良の場。治療と並行して、1階のさらなる充実が2階の成果につながります。
※漢方薬は病巣等に応じて使い分けます。