長野市民新聞
2018.8.25
コラム#106
【肝臓をサポート ストレスに強い体に】
不安や心配、ショックや怒りは、頭重や筋肉のこわばり、胃腸症状など、何かしら体調を崩す要因となるところです。
人はストレスを受けると、脳内では大量の酸素と血液が消費され、動悸や息苦しさなど心肺機能に負担がかかります。そしてそれが慢性的に続くと・・・。
ここであまり知られていないのが〝沈黙の臓器〟と言われる肝臓の負担。
その働きは、現代医学では、栄養素の分解や再合成、薬剤や細菌等の解毒などにありますが、漢方では、肝臓は血液の貯蔵庫。必要に応じて血流を調整して筋肉や内臓をほぐし、さらに精神を
安定させる作用があるとしています。
負担がかかると胃腸症状も起きやすくなるので、肝臓を労わりながら調子を上げていくことが大切です。
慢性胃炎、逆流性食道炎、お腹のガスだまり、過敏性腸症候群などの改善には、胃酸分泌を抑えるものや整腸剤などがよく用いられますが、《枳殻/キコク》や《厚朴/コウボク》など、芳香のある精油成分が含まれる漢方薬を用いると、肝臓をサポートしながら消化器全般を正常に整えてくれます。
生薬や自然素材のものには、ミネラルやポリフェノールなども豊富に含まれていて、毎日少しずつ取り入れていくとストレスに強い身体へと体質改善が期待できます。