血液を押し出す力が大切です。

長野市民新聞
2017.3.25

コラム#072
【血液を押し出す力が大切です。】

ちょっとチクッとしますよ…、採血のあの瞬間、嫌ですね。
しかし血糖やコレステロールなど値は、今日では身近な健康の指標になっていて、血液は様々な情報を教えてくれます。その約半分は水分で、ここに脂質・糖質・タンパク質、老廃物などの有機物が溶け込んでいることから、食事や生活習慣などの保健指導が盛んに行われているのです。

健康な血液は巡りやすく、酸素や栄養素などを体の隅々までしっかりと届けてくれます。免疫細胞も活発になるので疾病にもかかりにくくなります。一方それが淀んでくると、流れは当然に鈍くなり、血管に有機物が溜まって血栓ができやすくなってしまいます。

病院から血液をサラサラにする薬をもらっているというお話をよくお聞きしますが、この類の薬は抗凝固薬といって血栓をつくらないようにするためのもので、血液そのものの流れを改善するものではありません。体全体の新陳代謝を高め、血液を押し流す力を引き上げていくことが大切です。

植物に含まれる成分には、体を正常な状態に戻す働きがあります。食事の工夫と共に、きれいな血液、しなやかな血管、スムーズな血流に向けてぜひ取り組んでいただきたいと思います。

※方剤例/
松寿仙(しょうじゅせん)、冠元顆粒(かんげんかりゅう)など