帯状疱疹後の神経痛について

長野市民新聞
2.16.2.27

コラム#046
【帯状疱疹後の神経痛について】

「ヘルペス」と「帯状疱疹」は、ウイルスによって引き起こされる皮膚疾病で、いずれも免疫力が低下した時に発症しやすくなります。

「ヘルペス」はインフルエンザと同様に、誰でもかかる可能性があり、口唇の周りが赤く腫れ、水ぶくれができます。うつりやすく、繰り返しやすいのが特徴です。

一方「帯状疱疹」は、子どもの頃にかかった水ぼうそうが伏線になります。水ぼうそうは、投薬によってすぐに治りますが、ウイルス自体は体内に潜伏してしまいます。老齢など、免疫力が低下した時に表面に現れ、帯状疱疹として再発するのです。

発症は、神経節に沿って、胸やお腹まわりに多くみられます。水ぼうそう歴がある場合はうつることはなく、繰り返すこともほとんどありません。しかし治った後、触っただけでも痛い「神経痛」が問題となってしまいます。これはウイルスによる神経細胞の損傷と考えられ、一般的な痛み止めはほとんど効きません。

漢方では、これを血液などの流れが阻害され、体力が低下した状態と捉えて一にも二にも血流促進に力を入れていきます。病後の回復を早めるためにも、日頃から免疫と血流アップに少しずつ取り組んでいくと良いでしょう。

※今回のテーマの代表処方:疎経活血湯(そけいかっけつとう)