血栓予防には「丹参」がいい

長野市民新聞
2014.12.27

コラム#018
【血栓予防には「丹参」がいい】

循環器系に不安を抱える方にとって、冬の寒さは大敵です。寒冷によって血管は収縮し、血液の流れが弱まってしまいます。血栓も生じやすくなり、特に脈が乱れやすく心房細動などがある場合は注意が必要です。

血栓が脳でつまれば脳梗塞、心臓でつまれば心筋梗塞、目に見えないだけに怖いですね。漢方では、この血栓対策に《丹参(たんじん)》というシソ科の生薬をよく用います。

薬理学的には血流量を増加し、血管を拡張する作用が認められています。また血液を固める成分である血小板の凝集を抑制する効果もあります。丹参は作用が穏やかで、血栓を予防しながら、血液の循環を促してくれるのが魅力です。

従来、硬化してしまった血管は元には戻らないとされてきましたが、近年は血管への働きかけを行い、食事や生活を見直すことにより改善できることが分かってきました。血管に対しての取り組みも重要になります。

丹参は、様々な疾病の改善・予防に向けて大きな可能性を広げてくれます☆よいお年をお迎えください。