「花粉症」には粘膜のケアを

長野市民新聞
2014.4.12

コラム#001
【「花粉症」には粘膜のケアを】

この時期、花粉でお困りの方も多いことと思います。

花粉症は、花粉が悪さをするというよりも、花粉が粘膜に貼りつき、それを追い出そうとする体の反応が強く出ている状態です。冬の間の乾燥した粘膜をケアしていくことが重要になります。

しかし、くしゃみ・鼻水・目のかゆみ等のつらい症状を早く収めないと日常生活にも支障をきたしてしまいます。そこで漢方では、粘膜の保護と諸症状の緩和を同時に行います。

花粉症には「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」という漢方薬がよく用いられますが、これは主に鼻水に用います。また炎症が続くと、鼻づまりも起きてきますので、この場合は「鼻淵丸(びえんがん)」等で対処します。目のかゆみには、菊の花が効果的ですので、それが含まれていて、粘膜保護が同時にできる「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」等が効果的です。アレルギーは疲れがたまっていると強く反応しますので、体力を上げながら粘膜を保護する「玉屏風散(ぎょくびょうぶうさん)」が役立ちます。

春の疾病対策にはひと工夫が必要です。