顔から体の弱点を探る

長野市民新聞
2019.10.12

コラム#133
【顔から体の弱点を探る】

ある朝、顔に赤いのができていたり、肌が荒れていたりすると、日々の疲れをどっと感じるところです。

漢方では、その現れている場所によって何が原因なのかを見極め、その改善方法をツボや経絡の観点から改善していきます。

まずパーツでは、かなり大まかですが、目やその周りにできた場合は神経の疲れ、鼻やその周辺、額にできた場合は体力の消耗、口の周りや頬にできた場合は食べ過ぎや水分過多、または胃腸の不調に当たりをつけていきます。

ゾーンでは、こめかみ・フェイスライン・あご・首などは、ストレスに加えてホルモンや免疫の影響を強く受けていると捉えます。

このように成長期あるいは加齢、そして生活の様々な事柄が絡み合って顔の表面に現れてきますが、赤みや痒みに対しては、患部の状態を踏まえ、炎症を鎮めることが最優先です。

効き目は生薬の清熱解毒作用ですが、漢方は複数の生薬の配合ですので、ストレスの緩和、疲労回復、健胃・整腸も同時に進めていくことができます。内分泌や治す力にも働きかけるため、健康でしっかりとした肌に向かいます。

現れている場所は、身体の弱点を示すシグナル。その原因に見当をつけておくと、自分自身でも対処しやすくなり治りも早まります。