妊婦さんの予防と支え

長野市民新聞
2020.5.9

コラム#147
【妊婦さんの予防と支え】

新型コロナウイルスの完全な収束には、何と言っても治療薬が必要不可欠になります。

有効かつ安全性の高いものがあれば、インフルエンザと同様に、医療機関でチェック、すぐに投薬といった流れができ、ワンストップで対応することができます。現在も懸命な開発や治験が続けられており、一日も早い治療方法の確立が待ち望まれます。

しかしながら薬を使うことが難しいのが妊婦さん。胎児への影響はできる限り避けたいので、どうしても妊婦さんの頑張りに頼ることが多くなってしまいます。

妊婦感染については、日本産婦人科感染症学会によると、妊娠中に感染しても、症状の経過や重症度は妊娠していない人と変わらず、また胎児の異常等のリスクについても、感染によって高くなるという報告は上がっていません。

もちろん未だ明らかになっていない部分もありますが、妊娠中は免疫が上がっている状態ですので、不安にかられ過ぎず、引き続き感染防止に努めることが最善です。

漢方は薬用植物で構成され、妊婦に使うものの多くはお母さんの心身を支え、赤ちゃんの健全な成長を促すものです。もちろん子宮を収縮する作用のあるものや便秘薬などは避けますが、かぜや胃腸の諸症状もカバーできますので、トータルで体を守っていくことができます。

体調を崩さないよう予防を心掛け、心身をしっかりサポートしていくことが母子の免疫となり、来たる日の笑顔に近づいていきます☆