頭痛になりにくいコンディションを

長野市民新聞
2019.1.12

コラム#115
【頭痛になりにくいコンディションを】

頭が痛い、重いなどの症状があると、何もできなくなってしまいますね。なかなかスッキリしなかったり、たびたび起きる場合は、その原因を見極めて対策を取っていくことが大切です。

慢性頭痛は《緊張型頭痛》と《片頭痛》に大きく分けられ、それぞれ筋肉などが収縮することによる一時的な血流障害、血管が拡がることによる神経の圧迫によって起きてきます。

いずれも日常何かしらの精神的・肉体的疲労が大きな誘因となり、寒暖差や気圧の変化、女性の場合はホルモンの影響を受けることもあります。

漢方では、生薬の効能で気力体力を引き上げ、血液循環や新陳代謝を促しながら、頭痛に対する抵抗力をつけていきます。ハーブ作用が精神的安定にもつながるので、一般の鎮痛剤にはない予防効果が得られます。

冬は筋肉がこわばり血液循環が鈍くなります。この季節は温める作用と鎮痛作用を併せ持つものが効果的。

川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)、冠元顆粒(かんげんかりゅう)、肩こりを伴えば、かぜ薬の葛根湯(かっこんとう)も効果的です。

痛み止めは手軽で早く効いてきますが、常用すると、脳を敏感にさせて痛みを感じやすくなってしまいます。効きも悪くなりますので、痛みを抑えるだけではなく、頭痛になりにくいコンディションを作っていきましょう。