がん治療に耐えうる体づくり

長野市民新聞
2017.9.9

コラム#083
【がん治療に耐えうる体づくり】

わずか1滴の血液でがんを超早期発見できる!そんな夢のような様々な研究が進められています。大いに期待したいところです。

さて、現時点ではやはり早い段階での発見・治療が欠かせませんね。しかしその過程や治療後に、様々な体調不調に悩まされるケースが少なくないのも現状です。がん治療では、状態や体力に応じて薬剤が使い分けられますが、根絶を最優先に、どうしても作用が強くなる傾向にあります。

抗がん剤はがんを死滅させると同時に、自分の細胞も減らしてしまうため、その後の両者の盛り返し具合が、克服を左右することになります。がんとの力比べですので、治療に耐えうる体、回復の早い体づくりが必要不可欠になります。

現代医学では、主にがんそのものを攻撃するのに対し、漢方では、自分の免疫細胞をより活発化させるとともに、副作用を最小限に防ぎながら、一刻も早く体力を取り戻すことが大きな違いです。漢方薬には、古来よりがんに対して期待できる生薬も豊富にあり、心身の状態を保ち、がんと向き合える身体を維持していくことができます。

身体あっての治療です。QOLを支える漢方を上手に取り入れて克服を目指していきます。

例)十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)、冬虫夏草(とうちゅうかそう)