薬は飲み忘れるぐらいがちょうどいい

長野市民新聞
2016.3.12

コラム#047
【薬は飲み忘れるぐらいがちょうどいい】

今回は「病気やケガを治す」ということについて考えてみたいと思います。

〝治す〟ということは、もとの健康な状態に戻すことなので、病気等→治療→回復という順で治していきます(※保険上の治癒とは別)。日常、何かあった時は、急いで病院にかかることになります。すぐに治ればいいのですが、なかなか思わしくない場合もあります。そこで身体が持っている「治す力」に着目し、それを引き上げていくことが大切になります。

薬は、炎症や病原体等は抑えてくれますが、免疫力を上げるものではありません。むしろ負担になることもあり、その間体は、自然に治るのをじっと待っている状態です。年齢による衰えや、病気が重い場合は、より積極的な引き上げが必要です。

漢方などの自然なものは、治療と回復を同時に行ってくれます。服用についても、最初はしっかりと服用して徐々に軽くしていきます。飲み忘れもありますが、飲み忘れOKです!調子が悪いから飲む、良くなってくるから忘れるのであって、これが治る目安です。ただしそこからは、予防への取り組みが大切になります。

※今回のテーマの代表処方:補中益気湯(ほちゅうえっきとう)